AWS、Amazon EKSにKubernetesバージョンロールバック機能を追加
何が発表されたか
AWSは2026年7月1日、Amazon EKSクラスターのKubernetesバージョンを安全に戻せる「バージョンロールバック」機能を発表した。これまでKubernetesのマイナーバージョンをアップグレードした後に問題が発覚した場合、以前のバージョンに戻すには手間のかかる対応が必要だったが、今回の機能により、アップグレード後7日以内であれば以前のバージョンへ戻せるようになる。
ロールバックは一度に1つのマイナーバージョンのみを対象とし、実行前にクラスターインサイトによる自動評価が行われ、ノードのバージョン互換性やアドオンの依存関係がチェックされる仕組みになっている。急ぎの場合は--forceフラグでこの評価をスキップすることも可能である。
EKS Auto Modeを利用している場合は、コントロールプレーンとマネージドノードを同時にロールバックでき、Podの中断予算(Pod Disruption Budget)を尊重しながら処理が進む。加えて、ロールバックの途中でキャンセルできるAPIも用意されている。
技術的なポイント
- アップグレード後7日以内であれば、Kubernetesのマイナーバージョンを1段階ずつロールバック可能
- クラスターインサイトによる自動評価で、ノードのバージョン互換性やアドオンの依存関係を事前チェック
- --forceフラグを指定することでこの事前チェックをスキップできる
- EKS Auto Modeでは、コントロールプレーンとマネージドノードを同時にロールバックし、Pod中断予算を尊重しながら実行される
- ロールバックの途中で処理をキャンセルできるAPIを提供
- コントロールプレーンのロールバックはすべてのEKSクラスターで追加費用なしに利用可能
所感・どう使えるか
Kubernetesのマイナーバージョンアップグレードは、非互換な変更やアドオンの不具合によって本番環境に影響が出るリスクが常につきまとう。これまでは問題発生後に旧バージョンへ戻す作業自体が大きな負担だったが、7日間という猶予とクラスターインサイトによる事前チェックが用意されたことで、アップグレード作業のハードルはかなり下がりそうだ。特にEKS Auto Modeでのコントロールプレーンとノードの同時ロールバックは、大規模クラスターの運用者にとって有用な安全網になるだろう。
出典: Upgrade Amazon EKS clusters with confidence using Kubernetes version rollbacks