Cloudflare、AI検索最適化とPay Per Useモデルで新施策を発表
何が発表されたか
Cloudflareは2026年7月1日、AI検索エンジンによるトラフィック減少という課題に対応するため、2つの新しい取り組みを発表した。AI検索エンジンがウェブページの内容を直接要約して提示することで元サイトへの訪問数が落ち込んでいるとされ、Pew Researchの調査ではAIによる要約が表示された場合にユーザーが従来の検索結果をクリックする割合は約8%まで低下するという結果が引用されている。
こうした状況を踏まえ、Cloudflareは「AI検索最適化」の研究プログラムと、コンテンツの実際の利用に応じて対価を得る「Pay Per Use」モデルへの移行という、2つの施策を打ち出した。前者はクロール量そのものを最適化する取り組みであり、後者は既存の「Pay Per Crawl」からさらに一歩進んだ課金モデルの実験である。
いずれも、Cloudflareのネットワークを流れる大量のトラフィックデータを活用し、コンテンツ提供者側に透明性とコントロールを取り戻すことを目的としている。
技術的なポイント
- AI検索最適化プログラムでは、コンテンツの鮮度・品質・変更状況などネットワーク内のシグナルを活用し、クロール量の削減を狙う。クロール量の50%以上が変更されていないページの再取得だとしている
- 「Pay Per Crawl」ではなく、コンテンツが実際に利用された時点で対価が発生する「Pay Per Use」モデルを、Ceramic.aiやYou.comといったパートナーと実験中
- コンテンツ所有者は検索結果への出現状況、クエリデータ、ランキング情報などを含む分析レポートを取得できる
- 収集したデータは基盤モデルの学習には使用しない設計とされている
- 年内にCloudflareのネットワーク全体で利用可能にする計画
所感・どう使えるか
検索エンジンによる要約表示でクリック率が下がるという指摘は、広告収益や購読モデルに依存するメディア・パブリッシャーにとって死活問題になり得る。クロール自体を減らして無駄なトラフィックコストを抑えつつ、実利用ベースの新しい対価モデルを模索する方向性は、これまでの「一律ブロックか許可か」という二択から一歩進んだアプローチだと言える。ただしPay Per Useが実際にどれだけの収益をパブリッシャーにもたらすかは、まだ実験段階であり未知数である。